その前は、大手SIerやシステム開発会社でシステムエンジニアをしていました。
社内SEもシステムエンジニアに違いないのですが、ユーザー企業に所属しているのと開発企業に所属しているので、役割が違ってきます。
簡単に言ってしまえば、プログラミングしなくなりました。
大手SIerに勤めていた頃も、システムコンサルだったので、ほとんどプログラミングせず、javaやC#ではプログラミングできませんが、テストやレビューがあるので、全く無関係という訳にはいきませんでした。
プログラミングの無い社内SEの仕事が大変なのか、楽なのか、考えてみます。
この記事の内容
社内SE(情報システム部)の仕事は大変?
転職する時、50代エンジニアに人気の社内SEですが、仕事は大変なのでしょうか?楽なのでしょうか?
社内SEとSIerのシステムエンジニアの違いについて考えてみます。
最近の傾向として、社内SEがプログラム開発することは少なくなりました。
あえて内製化している企業もありますが、ほとんどはプログラム開発を外注しています。
私が新卒の頃、コンピュータといえば、汎用機やオフコンのことで、プログラムを開発するシステムエンジニアやプログラマーが社内にいました。
顧客別に集計していた売上のデータを営業担当者別に集計しなおすだけでも、プログラムの変更が必要で、社内SEの多くは開発作業に従事していました。
社内SEでもプログラミングは必須でした。
その後、パソコンが普及すると、簡単な作業は、エクセルで行うようになり、社内システムからCSVデータ出力して加工するようになりました。
データの並べ替えや集計単位の変更は、社内SEが関わらなくてもユーザー自身が行えるようになりました。
保守費用が高い汎用機やオフコンから、WEBシステムに切り替えがすすみ、プログラム開発は外部のSIerに依頼することが増えました。
そして、社内SEの仕事は開発作業よりも予算管理やユーザーサポートが中心になりました。
社内でオフコンの開発が多かった頃は、社内SEでもSIerのシステムエンジニアでも仕事に大きな違いはありませんでしが、社内での開発が減った今は、要件定義や予算管理を社内SEが行い、システム開発はSIerに依頼する形態が増えました。
事務作業が苦手な人は、今の社内SEの仕事が大変でしょうね。
特に、内向的なエンジニアは、ユーザーからのヒアリングよりもプログラミングの方が得意だったかも知れません。
社内SEの仕事内容は、この何年かで大きく変わっていきました。
POINT
- 社内SEがシステム開発をしなくなった
- 業務内容が変わり大変になった人もいる
社内SE(情報システム部)の仕事が大変な6つの理由
企業の情報システム部に所属する社内SEの仕事が大変な理由を紹介します。
企業規模や業種によって違いがありますが、だいたい、こんな理由が多いのではないでしょうか。
社内SEが大変な6つの理由
- 社内SEは業務範囲が広い
- 社内SEはわからないことが多い
- 社内SEは緊急事態の呼び出しが多い
- 社内SEは休日出勤が多い
- 社内SEは評価されない
- 社内SEは無料で使える雑用係
社内SEは業務範囲が広い
大企業の情報システム部は役割分担がハッキリしているので問題ありませんが、
中小企業の社内SEはITの何でも屋です。
最近、私が受けた仕事の依頼は以下のような項目です。
- パソコンの初期設定
- メールソフトの設定変更
- 無線LANの設定
- 故障したパソコンの現地対応
- 複合機のネットワーク設定
- iPhoneの初期設定
- メールソフトのトラブル対応
振り返ってみると雑用ばかりですね。
故障したパソコンの現地対応って、修理しているみたいな書き方ですが、
起動しないのを確認して、破棄するように指示しただけです。
そんなの、わざわざ現地に行かなくても現場の人で対応して欲しいのですが、
社内の規定で決まっているようで、壊れていることを確認しに、片道2時間かけて移動しました。
iPhoneの初期設定なんて、自分でやれよ!って感じです。
役員の社用携帯をガラケーからiPhoneに機種変更したらしいのですが、使い方がわからず、初期設定の依頼がきました。
私のスマホはAndroidなんですけど・・・。
うちの子どもでも設定するぐらいなんで、簡単にできるのですが、役員のスマホなら秘書で対応しろ!って感じです。
社内SEはわからないことが多い
社内SEの業務範囲が広いので、わからないことがたくさんあります。
自分の専門分野以外でも依頼がきます。
調べながら作業するので効率がわるくなります。
どうしても解決できない時は、メーカーや開発会社に依頼するのですが、対応が遅くなってしまいます。
社内SEは緊急事態の呼び出しが多い
特に中小企業の社内SEは、緊急事態の呼び出しが多いです。
大企業の情報システム部にいた時も、落雷で停電してしまい、基幹ネットワークに障害が発生したとかで緊急対応した事がありますが、数年に1度の事です。
中小企業では、毎日のように電話で問い合わせがきます。
パソコンのトラブルであれば、ほとんどの場合、再起動してもらえば改善します。
プリンターや複合機の紙詰まりは、原因が様々なので、メーカーのサポートに連絡してもらいます。
電話で対応できる場合が多いのですが、週に1回ぐらいは現場に行かなくてはいけません。
すると、時間によっては残業になったりします。
緊急事態の対応は、突然おこる事なので、予定が狂ってしまいます。
締め切りのある仕事をかかえている時は、困ってしまいます。
社内SEは休日出勤が多い
システムの切り替えを休日に行うことが多いので、社内SEは休日出勤が多くなります。
平日に現場の作業を止めることができれば良いのですが、なかなか難しいです。
連休だと装置のメンテナンスが予定されていることが多く、同時にできない時は、スケジュール調整が難しくなります。
バグ対応など緊急のアップデートが必要な時は、深夜に行うこともあります。
休日出勤して、システムの切り替えを行っても、しばらくの間は稼働状況を確認する必要があるので休めません。
安定稼働するまで、振替休暇が取得できないので、そのうち忘れてしまうこともよくあります。
社内SEは評価されない
社内SEは間接部門なので、会社としてはコストと認識されます。
使っているソフトを使い続けるためには、それなりのコストがかかりますが、それを理解してもらうのは難しいです。
機械でも使い続ければ故障するのに、ソフトウェアはメンテナンス不要と考えている人が多いようです。
いつものようにシステムが利用できるのが当然と思っている人に、裏で努力している人のことは評価できないでしょうね。
社内SEが昇進して、役員とかにいれば良いですが、そうでなければ、社内SEの業績はなかなか評価されません。
社内SEは無料で使える雑用係
会社によって大きく認識が異なりますが、社内SEを無料で使える雑用係と思っている人もいました。
パソコンが起動しないから緊急事態だと呼びつけておきながら、原因は電源ケーブルが抜けていただけだとわかると、何事も無かったようにふるまいます。
現場までの交通費と移動時間分の工数を社内請求すると「何もしなかったのに請求するのか」とクレームになります。
間接部門はタダで使えると思っている人が社内にいます。
大手SIerから社内SE(情報システム部)に転職して失敗したこと
私は、今の社内SEの仕事がとても楽だと感じています。
それは、新しい技術を習得しなくてよいというのが大きいです。
大手SIerに勤務していた時は、毎月、社内や社外での研修がありました。
プロジェクト毎に必要な技術がアップデートされ、習得した頃には新しいプロジェクトという感じでした。
新しいことへ挑戦するのが好きな人には、大手SIerのシステムエンジニアがおすすめです。
プログラミング言語を習得して、バリバリに開発の仕事をしたい人は、大手SIerや開発会社がおすすめです。
社内SEに転職してしまうと、新しい技術に触れることも減ってしまうので、今の主流の技術について疎くなります。
もう一度、転職しようと思った時、アピールできるスキルが無くなってしまい、失敗したと感じることもありました。
私の場合、若い頃は最新技術に携われるのが楽しかったのですが、
40代になると記憶力も落ち、すでに習得した技術で仕事をしたくなりました。
社内SEになってから、Windowsのバージョンアップなどもありましたが、
大手SIerに勤務していた頃に比べれば、覚えることは減りました。
増えたことは、現場ユーザーとのコミュニケーションです。
自分で作業することもあって、業務についての知識がふえ、ユーザー目線でシステム改善をしています。
現場の人との世間話の中から仕事のヒントが見つかることもよくあります。
競争率が高くなるのは嫌なので、あまり大きな声で宣伝しませんが、中高年に社内SEはおすすめの仕事です。
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あくまでも個人の感想ですが、社内SE(情報システム部)は楽です。
大手SIerでシステムエンジニアをしていた頃は、納期のプレッシャーと訳のわからない最新技術に振り回されていました。
最新技術ってやつは、仕様通りに機能してくれないことが多く、予定通りに開発できないことがありました。
そういった苦しみが社内SEにはありません。
ただ、私が大変だと感じていたことでも、楽しい、とか、やりがい、と感じる人もいるはずです。
逆に、私が楽だと感じている社内SEでも、社内の人間関係に疲れてしまったり、
なかなか評価されず昇進・昇給がないのが大変だと感じるかも知れません。
言ってしまえば、向き・不向きの問題だと思います。
社内SEの仕事に興味が持てれば、それが向いている人です。
プロジェクトごとに勤務場所が変わらなくなっただけでも、私にとって社内SEは楽な仕事です。
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