転職できなかった52歳社内SEのおぐです。
転職情報サイトで社内SEの求人を検索すると「これって、社内SEか?」と思う仕事内容が見つかる時があります。
明確な定義がある訳ではないので、これは正解、これは不正解、と判断できる訳ではありませんが、一般に言う「社内SE」について考えてみます。
この記事の内容
社内SEとは
社内SEとは、自社で使用するシステムの開発から運用・保守に関わる全般業務を行うシステムエンジニアです。
ヘルプデスクとして社員のPCに関する質問に答えたり、社内システムの使い方の問い合わせに対応することから、機器の故障対応、ネットワークの不具合対応、社内システムのエラー対応など、幅広い業務を担当します。
客先に常駐せず、自社内で作業するシステムエンジニアを社内SEと呼ぶ場合もありますが、当ブログでは、自社で使用するシステムを対象業務としている場合のみを社内SEとし、客先に納品するシステムの開発を行っているシステムエンジニアは開発SEと区別しています。
社内SEと開発SEでは、担当する業務範囲の広さと専門性が異なっていると考えます。
派遣先の企業に常駐して、客先の情報システム部に所属して仕事をしている場合も、当ブログでは社内SEではなく、派遣SEと区別しています。
社内SEと派遣SEでは、担当する業務の責任の持ち方に違いがあると考えます。
社内SEは、情報システム部に所属している場合が多く、総務部などの間接部門に所属している場合は「システム担当」といった肩書を持っていたりします。
会社の規模によっては、専任の社内SEが存在せず、社内の中でパソコンなどの取り扱いに慣れている若手社員がシステム担当を兼務する場合もあります。
大企業だと、システム企画部、システム開発部、システム運用部、など細分化されている会社もあります。
情報システム部がある企業でも、インフラ担当とアプリ担当が分かれている場合が多く、サーバーやネットワークの保守と社内システム開発・運用では、キャリアパスが異なってきます。
中小企業だと、インフラもアプリもまとめて担当する事が多いので、システムに関する全般的な基礎知識が重要になってきます。
情報システム部の仕事内容
多くの社内SEが所属する情報システム部の仕事内容について見ていきます。
社内SEの仕事内容と言っても良いでしょう。
ヘルプデスク
ヘルプデスクはユーザーからの問い合わせに答える部署です。
社内システムの使い方やトラブル対応だけでなく、エクセルやワードと言った一般的なアプリやウィンドウズの基本的な操作の問い合わせにも対応します。
社員が使うパソコンの初期設定やメールサービスのユーザー登録などもヘルプデスクで行う場合があります。
ユーザーがパスワードを忘れてしまって、社内システムのパスワードリセットなどもヘルプデスクに問い合わせがくるので、ユーザー管理をまとめて行っていました。
システム提案・企画
社内システムの要望を聞き、概要設計や予算化の仕事を情報システム部で行っています。
大きな会社だと、部署ごとに社内SEの担当者がいて、システム化のアドバイスを行います。
見込まれる効果から、予算規模を推定し、概要設計を行って、外部業者に見積り依頼を行います。
システムを内製する場合でも、開発工数を見積り、予算を計上して承認を得ることになります。
社内システム開発
最近は、社内システムでも開発を外部業者に依頼することが多いので、社内SEはプロジェクトの進捗管理や予算管理を行います。
開発するシステムの規模が大きく、外注先が複数になる場合は、社内SEがプロジェクトマネージャーを担当し、業者間の調整を行います。
社内SEは、開発されたシステムの検収を行い、本番稼働となります。
社内システム運用・保守
社内システムを運用し、日々、安定稼働するために保守作業を行うのは社内SEの仕事です。
商品マスタや取引先マスタのメンテナンスを行います。
社内インフラ整備
社内システムが安定稼働するため、サーバーやネットワークなどのインフラを整備します。
何でも自社で間に合わせる会社だと、構内LANの配線作業を社内SEが行ったりします。
社内システムとは異なりますが、複合機の設定を行ったりします。
最近のコピー機は印刷機能もあるので、システムプリンターとして使います。
ネットワークに接続されるので、パソコンと同じようにIP管理を行ったりします。
情報システム部で必要な能力
システム開発会社に所属する開発SEに比べると、社内SEは幅広い能力や知識が求められます。
逆に、深い専門性は必要ありませんが、わからない事を調べながら対応できる能力が必要になります。
システム全般の基礎知識
取り扱うシステムの全般的な基礎知識が必要になります。
トラブルが発生した時に、原因がサーバーなのかネットワークなのか、切り分けできるような能力が必要です。
コミュニケーション能力
社内SEが対応するユーザーは、社内の一般社員が多いので、システムに関するリテラシーにバラツキがあります。
専門的なことを一般的なことに置き換えて説明できる必要があります。
また、開発を依頼する外部業者はシステムの専門家です。
全くの素人から高度な専門家まで対応できるコミュニケーション能力が必要です。
業務知識
社内SEは、社内で使用するシステムの企画に関わる職種です。
システムの専門家としてでなく、自社の業務を理解して、何をシステム化することで業務効率が良くなるか提案する必要があります。
システムに関する知識だけでなく、業務に関する知見を深め、社員として活躍します。
問題発見・解決
特にシステムエンジニアだけに必要な能力という訳ではありませんが、社内SEは多くの要因が絡むシステムにエラーが発生した時に問題を切り分ける必要があります。
また、エラーが発生する前に、事前に異常を探知して、未然に防ぐことができると良いです。
普段は発生しないような事象で、大きなトラブルの前触れになるようなことが発見できれば、重大事を回避できるかも知れません。
予算管理・マネジメント能力
社内SEはシステムエンジニアと言え、一般のサラリーマンなので、業務の中で予算管理やマネジメント能力が問われます。
特に、開発作業を外部業者に発注することが増えたので、予算管理やプロジェクトマネジメント能力は必須になっています。
社内SEのキャリアパス
社内SEは、会社の中でも中枢のシステムを取り扱う事が多いので、重要な仕事を任されることもあります。
以前、派遣社員として常駐していた会社では、情報システム部の管理職が、その後、経営企画室へ異動することも多く、経営層と距離が近いと感じました。
また、昨今のDXブームを背景に、製造や営業といった直接部門に社内SEが配置される事が増え、重要な経営課題としてのシステム化を担う人材として社内SEが期待されています。
30年ぐらい前までは、社内システムの開発がメイン業務だった社内SEですが、今は経営的な視点を持ち、会社の競争力の源泉となるDX化を推進していく重要なポジションと言えます。
ここでめぐり逢えたみなさんにお願いです!
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