
社内SEの仕事に興味を持った時、気になったのは「年収」や「待遇」でした。
大手SIerの給料は良いのです、若い頃は仕事が大変でも頑張ってしまいます。
仕事は楽かも知れませんが、給料が安いとモティベーションが下がってしまいます。
社内SEの年収や昇進について、実際はどうなのか見ていきます。
この記事の内容
社内SEの年収や昇進は?SIerと比較して給料は?
社内SEの平均年収を公表しているサイトがありますが、どこ調べなんでしょう?
データ元が掲載されていないので信ぴょう性に欠けるなぁ、と思っています。
社内SEの年収は、就職した会社の年収水準に当てはまります。
傾向して、大企業の方が中小企業より平均年収が高いため、社内SEを多数抱える大企業よりの平均年収に近づきます。
一般的なサラリーマンより社内SEの方が、年収が高いと言われますが、そういった背景があります。
また、SIerのようなIT企業のSEと社内SEを比べると、社内SEの方が年収が低くなります。
それは、SIerの方が同じ規模の一般企業よりも高収益の場合が多いからです。
金融機関やコンサルティング会社ほどではないですが、IT業界には平均年収が高い企業が多いです。
そのため、システム開発会社のSEよりも社内SEの方が給料が安い事例が増えてきます。
社内SEの平均年収は企業内でどのぐらいのポジションでしょう?
私が関係してきた企業では、システム部門に役職者が多いように感じました。
製造業だったので、工場には役職に付かない一般職の従業員が多いのですが、システム部門は本社にあり、他の部署に比べても管理職の比率が高いように感じました。
当然、平均年収も高くなります。
社内SEは昇進しやすい?それとも昇進しない?
どこの会社もそうですが、間接部門より直接部門の方が昇進しやすいと思います。
メーカーだったら製造部門や開発部門、販売業だったら営業部門、といった具合です。
社内SEは間接部門なので、部内に管理職が多くても、それよりも上の役員や経営者には登用されにくいかも知れません。
これから先、システム部門の重要性が認識されていけば、経営層に情報システム部門出身者が増えていくと思いますが、現状、上場企業のボードメンバーを見て、システムに明るい経営者は僅かのようです。
間接部門でも、経理や人事出身者は、必ず経営層にいるので少しずつ評価される体制になっていくと思います。
社内SEが苦労する仕事内容は何?
社内SEが苦労する仕事内容は「社内対応」です。
電気や水道と同じで「使えて当たり前」と思われている社内システムが止まってしまうと、問い合わせの電話が鳴りっぱなしです。
こちらとしては、何が原因か調べ、対応策を実施しなければいけないので、電話対応に時間をとられてしまい、やるべき事ができなくなってしまいます。
電話をかけてくる人は1分の会話でも、何百人からかかってくれば、対応する人は何百分の時間が電話対応に割かれてしまいます。
社内の上下関係が絡んでくると、さらに厄介です。
鼻息の荒い役員が「何で電話に出ないんだ!」とフロアに乗り込んで来ることもあります。
大慌てで責任者が対応しますが、その間、対応策の決断ができず、システム復旧までの時間が遅くなってしまいます。
社内だけに目に見えない人間関係や力関係があるようで、面倒な事が起こってしまいます。
目に見えない力関係といえば、仕様変更を無理やり通そうとするのも、社内開発ではよくあります。
外部にシステム開発を依頼する時は、仕様が確定してから発注書を発行するので、仕様変更は手続きが面倒になります。
しかし、社内開発の時は、いつまでも仕様変更できると思い込んでいる人多くて、困ります。
特に思い付きで仕事をする管理職は対応に苦慮します。
「こっちの方が効果が出るから対応して」と、当初は予定していなかった機能を要求します。
たちが悪いのは、予算の関係で削除した機能を、開発が始まってからねじ込んでくる人です。
最初から、そのつもりだったのは見え見えなんですが、上司が安請負してしまったりして、さらにこじれたりします。
社内政治で面倒なのは、社内SEだけではありませんが、間接部門だと下に見られる事があり、横柄な態度の人には見えないところで仕返ししたりしてしまいます。
社内SEの魅力は何?
社内SEをディスってばかりいますが、それでもシステム開発会社のSEよりも魅力的な仕事がたくさんあります。
システムの本番開始前や予算の時期でなければ、残業も少なく、平日でも自由な時間を過ごせます。
社内SEとして苦労している仕事は、裏返せばそれだけやりがいにもつながる仕事という事です。
現場との近さは、社内SEならでは魅力です。
会社で製造している製品や工法の特性を知り、システム開発に活かせる強みが社内SEにはあります。
市販されているパッケージシステムでは引き出せない会社の強みを理解して提案したりします。
プログラミングだけでなく、仕事の中身を理解して、業務改善していける面白さがあります。
同じ設備を使っているのに「他社よりも作業効率が良い」とメーカーの人に評価され、セミナーで事例発表した事もあります。
業務改善が積み上がり会社の業績が上がれば、それだけ自分の年収にも反映されていくはずなので、今は給料が安くても、いつかは気にならなくなるはずです。
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